先週のことなんだけど、小三の俺の弟が体験した話。
弟はその日、学校終わって一度うちに帰ってから仲のいい友達と一緒に近くの公園で遊ぶことにした。
夕方になってかくれんぼしていたら、珍しいことに父、母、俺の家族全員が揃ってその公園まで迎えに来た。
それが弟には結構嬉しかったらしく、かくれんぼを途中で切り上げて、友達に一声かけて俺らと一緒に帰った。

家に着いて宿題し始めると、これまた珍しく俺が弟のそれを見てやった。
宿題やってる間も色々とゲームの話だかなんだかの話で盛り上がったりして、機嫌のいい俺はずっと弟の傍にいた。
やがて夕食の時間が来て、母が1階のダイニングから声を張り上げた。俺達の部屋は2階だったので大声で返事して下へ降りた。
なんでもない日なのに夕食はご馳走で、弟の大好きなハンバーグとかが並んでて、
寡黙な父も、さっさと平らげてしまった弟に俺の半分食うか?とかかなり気を配ってた。

そんな中、いつも見てるアニメの時間になったのでテレビをつけると
何故か砂嵐で、チャンネルを回してもテレビはザーザー言うばかりだった。
すると突然母がリモコンを取り上げ、テレビを消した。その顔がニコニコしてたので、ちょっと不気味だった。


834 2/4 2011/03/01(火) 12:31:54.81 ID:5HHjRcQb0 


夕食も終わると、やっぱりニコニコしながら
母が「ケーキ買ってあるの」
父が「一緒に風呂入るか?」
俺は「新しいゲーム買ったんだけど」
と銘々に魅力的な提案をしたんだが、そこで弟は悪戯を考えた。
優しくされると意地悪したくなるとかいう天邪鬼的なもので、
トイレ行ってくると言って帰って来ないという、まぁガキらしい発想だった。

うちのトイレは鍵をかけるとノブが動かなくなる仕組みで、ドアを開けたまま鍵をかけてそのまま閉めると、
トイレが開かずの間になってしまうのだ。
この家に越して来たばかりは弟が良く悪戯して、頻繁に10円玉をカギ穴に突っ込んでこじ開けるということがあった。
で、弟はその方法でトイレの鍵を閉めて、自分はトイレの向かい側の脱衣所の床にあるちょっとした地下倉庫に隠れて、
呼びに来た家族を脅かそうとした………らしい。


835 3/4 2011/03/01(火) 12:32:38.63 ID:5HHjRcQb0 


らしいというのは、実は弟は、公園で友達と別れた後、行方が分からなくなっていたのだ。
弟はかくれんぼ中に、突然帰ると声を張り上げてさっさと帰ってしまったので、
誰かが迎えに来たかどうかは誰も見ていないらしかった。
日が暮れても何の連絡もない弟を俺達は心配して、警察にも捜索願を出して、町内のスピーカーで呼びかけもした。
父親は弟の友達の家に電話かけてたけどあんな取り乱したのは初めて見たし、母親なんか早々に泣き崩れてた。
俺はというと、弟が遊んでたいう公園の周りで聞き込みして探しまわってた。マジで終わったかと思った。

一方弟は、例の地下倉庫に隠れている時に、自分を探しているという町内放送を聞いてしまった。
困惑していると、突然ダイニングの勢いよく扉が開かれて、3人がぞろぞろとトイレの前に歩いて来て、
またさっきみたいに
「ケーキ買ってあるの」
「一緒に風呂入るか?」
「新しいゲーム買ったんだけど」
と声をかけた。そのトーンがまったく同じだったらしく、弟もただならぬものを感じてその様子をこっそり見てた。
すると3人はまた、
「ケーキ買ってあるの」
「一緒に風呂入るか?」
「新しいゲーム買ったんだけど」
と言いながら、トイレのノブをガチャガチャ言わせ始め、そのうちドアを叩き始めて、
ついにはドアをブチ破りそうな勢いの、すごい音が鳴り響いた。
弟はもうそこでガクブルで、見つかったら絶対殺されると思ったらしい。



837 4/4 2011/03/01(火) 12:35:31.99 ID:5HHjRcQb0 


時をおかずドアが破られて、いやな静寂が流れた。
やがてその家族っぽい何かどもはさっきの、
「ケーキ買ってあるの」
「一緒に風呂入るか?」
「新しいゲーム買ったんだけど」
を繰り返しながら2階に上がって行った。
弟は弾けるようにで地下倉庫を飛び出し、家の玄関から靴もはかずに全力疾走で逃げ出した。


無我夢中で走って、着いた先はかくれんぼをしてた公園だった。
公園にはまだパトカーが止まっており、聞き込みをしてた警官に泣きついたらしい。
その連絡を受けて、近くにいた俺がかけつけて、無事に弟は見つかった。

その時に弟が警官に話した内容をこうしてまとめているわけだが、
当然警官は信じないし、別に弟は見つかったし、プチ家出として片づけられてしまった。

だが、それから家に帰ってくるなり真剣な顔でテレビのチャンネルを回し始める弟を見ると、とても出まかせとは思えない。
»448 
昔、一般の人のビデオ投稿大会で、幼児がよちよち歩いてて 
何かにぶつかってひっくりかえってびえ~んみたいな作品が投稿されてた。 
ゲストの一人のお笑い芸人がちょっとマジに「かわいいけど、 
怪我なかったからよかったけど、お母さんビデオなんか悠長に撮ってないで 
子供があぶないとこに近づいてるのを止めてくださいよ」とコメントしたら 
やはりゲストで来ていた大島監督が「カメラ(ビデオ含む)には魔物が宿ってるんですよ。 
プロのカメラマンは目の前に危険な目にあっている人がいると 
『助けなきゃ!』より『これを撮り逃すわけにはいかない!』と思ってしまうんですが 
素人さんでも同じ反応になってしまうこと多いんですよね。 
そのことで後で自己嫌悪に陥ってノイローゼみたいになった人もいますし。 
カメラやビデオを撮るときには、そのことを頭のすみに置いておいた方がいいですね」 
みたいなことを言ってたな。 

今日、行きつけのお店で同じ店の常連さんに「絵画展になんで絵を見に行くかわからない」と言われました。

曰く、「写真で見たって、ネットで見たって一緒じゃないか。ましてや、それを高い金出して買うなんて、本当にわからない。その辺、絵画好きな人に聞いてみたいので教えてほしい」というわけです。

別に絵画大好きということもないし、絵画を購入したこともない私になんで聞くのかよくわからなかったのですが、相手もまだ若い方だし、あまり真剣に聞くもので、私も真面目に答えたものです。

「絵画には筆致(タッチ)というものがある。長い時間をかけて画家が描き、またそれ以上に長い時間をかけて今に伝わる絵画はまさに生き物。写真では、その生きザマがよく見えない。絵画を見るなら写真で充分だが、絵画を感じようと思えば、やはり生で鑑賞したい。それと、絵画は時の経過と共に価値の下がらない稀な投資物件でもある。所有するステータスと共に、ノブレスオブリージュの意識の高い欧米では、富裕層が絵画を所有し守ることが文化財保護の仕組みにもなっている」というような説明をしました。

一通り説明したはずですが、相手の方は納得しません。

「見ることと満足を感じることは手段と結果で同じ線上だ。絵を見て満足するなら、それがコピーでもいいはずだ。投資というなら、もっといい投資がある。文化財保護っていうが、結局は物欲の結果であって奇麗事だ。やっぱり絵画の現物をありがたがる気持ちがわからない。言葉は悪いが、スノップの言い訳としか思えない」と食い下がります。

私もどこかでおかしいなと思いながら、返答します。

「現実に本物を見ればわかるが、現物と写真とではまったく色の深みが違う。理屈にはしにくいが、存在感と言ってもいい。投資というのは目利きが大切だから、絵が好きな人が絵画を投資の対象にするのは極めて安全な選択でもある。金の使い道を持て余す富裕層の所有欲を利用することで文化財が保護できるシステムは実利的だ。それがどのような動機であれ、現実に絵画は人々にありがたがられる存在に違いない」と説明しつつ、だんだん私が絵画愛好家の代弁者になっていくさまに、いささかアホらしさを感じました。

結局、アホらしいと思った私の方から、「あなたが絵画の価値に納得していなくとも、絵画に価値があることに変わりがない。あなたがわからない価値だからといって、価値がないわけではない。ただ、あなたが価値を見つけられないだけかもしれない。だから、わからないと思う価値に出会ったら、人に聞く前になにがいいのか価値を探してみたらいいと思う。あなたがわからない価値であっても、他の人には大切なものかもしれないので、くれぐれもそれを踏みつけにしないように」と話を切り上げました。

相手の彼は、それでも「私を納得させられない程度の価値に、絶対的な価値があるとは言えない。誰かの価値観を踏みつけにしているつもりはない。ただ、私は私にわからないものが存在したままなのが嫌いだ。そう言わずぜひこのまま議論してほしい」とがんばっていました。もう充分彼の質問の意図が見えた後でしたので、私はそれ以上その話題には乗りませんでした。

こうなっては、「わからないと言う以上は、わかりようがない」

それが彼へのただひとつの答えだと思ったのです。

結局、彼の質問は「○○がわからないから教えてほしい」と言いながら、「○○をありがたがるなんて、気が知れない」と言いたいだけなのでしょう。

「教えてくれ」と言いながら、すでに「んなもん気が知れんわ」という答えは心の中に確固として存在しているのです。ですから、聞かれた方がいくら言葉を尽くして説明しても「なるほど!」という答えが返るはずがありません。

それは、「議論しよう」と持ちかけながら、その実は論争を楽しもうとする姿なのです。

相手が自身の価値観に揺らぎを見せれば、折伏した勝利者としての自らに満足し、相手が言いよどめば、相手に無知の知を知らしめた自らに満足し、相手が激すれば、なお冷静な論理を紡ぐ自らに満足し、相手が降りれば、ゆるぎなき鉄の価値観を持つ自らに満足するというわけです。テーゼとアンチテーゼから昇華したなにかを得ようとする姿を借りながら、相手の答えが曲がらないかぎりは自らの答えをけして曲げる気がない、堂々巡りの価値観の剣闘です。

そんなことを思いながら、「わからない。なぜ?」と聞く前に、本当に自分にその答えを聞く気があるのか、そこを自問自答したいものだとじっと手を見ました。

具体的に話題にした彼には申し訳ないのですが、今年に入ってそういう問答が何度も私の身に降りかかったもので、いい機会と記事にしました。

「いい大人が、アニメやゲームやフィギュアになぜあんなに熱中するものか、わからない」というような、理性の皮を被ったオタク叩きの記事を見るにつけ、私は思います。

「本当はわかってるくせに。そんなことわかりたくもないと思ってるってこと」

私がまだ若かった頃の話・・
17歳だったかな・・・ その頃には親公認で煙草、酒・・
子供の頃から
「人の物は絶対に手を出しちゃいけない!!」
と言われ続けたので
万引きには手を染めず済んだ
「人に迷惑をかけるな!それ以外なら何をしたっていい!
 何だって経験だから・・・」
私が少しヤンチャになった頃、父に言われた
私は親の言う事を聞かない
だから、そこは諦めて窮屈にさせずにいてくれた

私には女の子特有の「お父さんが嫌い!!」の時期が無い
嫌いになる原因が無かった
カッコよくて
優しくて
絶対に守ってくれる・・
私の事を世界で1番愛してくれている!!という自信もあった
なので、嫌いになんかならなかった
むしろ大好き

話は戻る・・・17歳の夏
真夜中に帰ってきたり・・帰ってこなかったりの娘
だからと言って特に悪い事をしている訳ではなかった
友達の家で朝まで、しゃべったり・・・
たまーーーーに、町に出たりはしていたものの
彼氏は欲しいがナンパ等のつまらない男の子達には興味も無かった

ある日父から

「麗子たまには、お父さんと飲みに行こう
 何でも好きな物食べて何処でも連れて行ってやる
 チョットおしゃれしてこい」

と言われた
面倒のような気もしたが、その頃、夜の街に興味も有り出掛けた
町に出る車中で父が言った

「今日はトコトン飲むぞ!!もうダメって程 飲め
 お父さんが責任持つからな アホみたいに飲もうぜ」

おいおい いいのかよ・・・お母さんに怒られるぞ~
などと思ったが お父さんが責任持つんだからいいか・・・

1軒目 父行きつけの串焼き屋に到着
女将の「みっちゃん(父)が彼女連れて来ちゃったかと思ったよ~」の1言で気を良くした父は2軒目から彼女だって事にしろよ!と完全に舞い上がった様子
二人でかなり飲み店を後にする

2軒目 父の行きつけのクラブに到着
父のご指名の女の人に
「娘さんでしょ?」とアッサリ見破られるも、これまた上機嫌
「俺に似てるんだよなぁ・・目が似てるからなぁ・・」
要らぬ説明をし 嬉しそうに飲み続ける

3軒目 父の行きつけの寿司屋に到着
大将に「いいなぁ娘と一緒に飲みに行くなんて 幸せだねぇ
親父の夢だよなぁ」等言われ、またもやご満悦
「好きなもん喰えよ たまにしか一緒に来ないんだから」と父
初めてじゃん・・・小さな見栄。。張ったな。。。

4軒目 父行きつけの居酒屋
この辺はもう覚えていない・・何を飲んだかも・・話の内容も・・

5軒目 父行きつけのスナック
まったく覚えが無い
カウンターにつっぷしダウン

父はタクシーを呼び私を背負ってくれた
この時一時的に意識を取り戻し

「気持ちいいなぁ・・お父さんゴメンね 酔っ払っちゃった」

「いいよ。寝てろ」

朝、目覚めると部屋のベットに寝かされていた
父と顔を合わせるのが気まずい・・・

リビングに行くと父はもう出掛けていた
母に広告の裏に書いた手紙を渡された


「 麗子へ
 
 昨日は楽しかったな
 また、行きたいよ また一緒に行こうな

 昨日、麗子が飲んでグロッキーした酒の量はわかるか?
 ビール2杯、チュウハイ5杯、・・・・。。。。。
 それが、お前の量だぞ
 今度、誰かと飲みに行っても、その量の手前で帰ってこい
 世の中はいい奴ばかりじゃない
 騙してどっかに連れて行かれたら
 お父さんは守ってやれないから
 だから、お前の量を教えようと思ったんだ
 必ず守ってくれよ
 お父さん信じてるけどな・・・


              お父さんより      」


涙が出るのを必死で堪え朝食を食べた
母が、お父さんはずっと心配していた・・でもどういう風に伝えたらいいか?悩んでた・・縛ってもいけない。
あの子は、そういう子だから
縛ったら帰らなくなる子だから・・・

今思えば、あの頃本当に心配だったと思う
好き勝手な事をして遊んでいたから・・・

ありがとう。お父さん
お陰で誰かに騙される事無く遊べました。
お酒で失敗は、あまりしませんでした。
つまらない事で傷つく事も無く青春を謳歌いたしました

感謝しています。


女の子を持つ父親はきっと自分が男だけに
心配なんだろう

父も昔のようにカッコ良くはなくなった
もう、お爺ちゃんだ
あの頃のように夜の町を歩く父は、もういない
趣味の畑で野菜を作り私や孫に食べさせるのを楽しみにしている

今の私があるのは父のお陰だ
いくら感謝しても、足りないな・・・

[mixi] 日記ロワイアル | 父の教育

本当に伝えたいこと、それと、それを表現する方法。

(via mcsgsym)

(suzukikenpから)

子供が嘘をついたら

娘(もうすぐ3歳)が俺の携帯を机から落とした.
裏蓋が外れてバッテリーが外れ,電源が落ちた.
娘は謝らずに一生懸命直そうとする.

「こわれちゃったねー」と話しかけると「直すから!」と言って一生懸命はめようとする.
なんとかはまったものの,電源が入っていない.
「あーあ,どうしよう」と困ったふりをしていると,なんとか電源を入れた(予想外w).

「どうして壊れちゃったのかな」と聞くと,「電話が落ちたから」という.
「電話は勝手に落ちないでしょ,誰が落としたのかな」と聞くと,「おかあさん!」だと!!

—-

とりあえずその場はおかあさんを悪人にして,電話を直した娘がエラいということにする.

その後寝るときに,「おかあさんは携帯を落として壊しちゃう悪い人だから一緒に寝られないね」と言ったら,おかあさんが悪人であることに耐えられなくなっ たのか,単におかあさんと一緒に寝たかっただけなのか「実は私がやったのでした」と自白.

そこから軽く怒ったらあっさりと「ごめんなさい」と.

—-

以前,エチカの鏡で脳科学おばあちゃん久保田カヨ子が出ていたときにこんな話をしていたのを覚えている.

子供が何かしでかす→親は頭ごなしに怒らないで何が起こったのか話させる→話に矛盾があっても受け入れ,むしろホメる→そのうち矛盾が露呈する→子供は自 分がやったことで自ら首を絞めていることに気づいて反省する

まぁ,ある程度言語コミュニケーションがとれるようになってからの話とは思いますが.
その通り受け入れてみたら最後に自白してちょっと愉快だった!

子供が嘘をついたら : Nacky - Snowland.net (via hummer) (via exposition) (via ranpie) (via oosawatechnica) (via ishida)

ペットのように「やったらすぐ叱る」からこの段階への切り替えの時期の見極めが育てるという事の基本だね。いじめ対処も段階で言葉かけが変わる。

(via umi82mizuiro) (via watanavision)

(via sihuto) (via budda) (via poyosfe) (via clumsy-k) (via biggarden) (via goboh) (via lightsnow) (via gkojax-text)

(via ishida) (via mtsuyugu) (via kitutuki) (via yoichi13) (via aki373) (via orihika)

(via dotnuke) (via rm233) (via wingknights)
「楽器には、デザインするうえでこれといった方法論=レシピがないんです。楽器は音を出す道具ですが、音を出すだけが目的ではありません。人それぞれに異なる音楽体験や感情をもたらします。楽器を演奏する場合、useとは言わず、playと言いますよね。誰が扱っても同じ結果をもたらすことが求められる機械と違って、楽器は扱う人によって結果が異なります。楽器を演奏する場所や姿勢も人それぞれ違う。だからデザインにもっとヴァリエーションがあっていいと思うんです」とヤマハデザイン研究所所長の川田 学氏は言う。
アウトプットは量多い方がいい。フィルタは各自がやればいい。この原則わかんない奴はインターネット合わないと思う。

Twitter / マ儿コ

これは回って来るたびにリブログするしかない名言

(via mcsgsym, shibata616) (via katoyuu)
「ノー残業デーなので、早く出勤した」と聞いたイタリア人が、ギャグだと思って爆笑する。
昔、小さい印刷会社みたいなとこで働いてた。
ホントに酷い会社で、筋モンの作る偽物の株券とか、政治団体の中傷ビラとか、法律にひっかかる様なことをフツーにしてた。

でも悪い事ばっかじゃないのもあった。
小学生の女の子が親と一緒に来た。
猫を探すために持って来た手書きで書いた紙。
コレをたくさん印刷して欲しいって。
ぶっちゃけ個人の依頼なんざ受けてないし、「コンビニでコピーした方がよっぽど安上がりだ」とわざわざ上司が教えてあげてたんだが、「貯めたお年玉全部出すから」ってきかねえんだよ、そのがきんちょ。
馬鹿だよな、こんな怪しい会社に要りもしないビラ代取られるのなんて。

でも、多分、あんときは皆一丸となったね。
この子を助けてあげようっていう何だか分からん義務感。
色々手直しして、それは立派なビラを大量に刷ってやった。
猫の写真とか借りて、手書きじゃなくてカラーに写真入印刷した。

で、納入日。
上司がその親子に頭下げんだよ。
ビビッタね。
モンモンにも絶対に引かない鬼みたいな上司だったから。
最初、何で頭下げんのか、馬鹿な俺は分かんなかった。
でも他のみんなは気付いてたと思う。


「誠に申し訳ありません。プロとしてやってはいけないことをしてしまいました。原本を無くしてしまいました」


だとさ。
何言ってんだこの人、とか思ったよ。
でもその後に出た言葉が痺れたね。


「お詫びと言っては何ですが、代わりを用意しました。もちろん御代は結構です。契約不履行ですのでペナルティーとしてビラの配布も手伝います」


もちろん無くしてなんかないし、むしろ、作業室の壁際にずっと貼ってあった。
コイツなら掘られてもいいやってマジ思ったね。
ま、そん時仕事なくて、ヒマしてたってのも大きいんだがな。

ん? 猫ちゃん見つかったよ。
ちょっと離れたところにあるアパートで婆さんに餌付けされてた。
ビラのおかげか、婆さんが連絡くれたんだってよ。
彼氏の居る女の子は覚えておいてほしいのですが、彼氏がいることで心理的な作用を起こし大抵の男性から非常に可愛い女の子と思われます。 これを専門家の間では学術的用語で『中華料理屋に入ってラーメンを頼んだら横のおっさんが食べてるチャーハンがやたら美味しそうに見える法則』と言います。